特に空冷エンジンのバイクであれば渋滞、ツーリングなどでのオーバーヒート対策には悩むことがあるかと思います。
その対策の1つとしてオイルクーラーがあるかと思いますが、どの程度の必要性があるのかについて解説をしたいと思います。
オイルクーラーとは何?ラジエターと何が違うのか?
まずオイルクーラーの役割がよくわからないという人もいるかと思いますので説明します。
ラジエターとよく似ているのですが、
- オイルクーラー エンジンオイルを冷やすもの
- ラジエター 冷却液を冷やすもの
ということで根本的に冷やす対象が違うということになります。
両方ともフィンがあって循環させることで冷やすという構造が似てはいますが、最も違うのはこの冷やす対象が違うということになります。
「バイクのラジエター掃除の仕方!ラジエターキャップの点検も」
空冷エンジンではオイルクーラーは必要?
通常空冷エンジンでもオイルクーラーまでは必要ないといって良いと思います。
オイルクーラーをつけたほうが良いバイクというのは
- レースによく出る
- 極端な渋滞があるようなツーリングによく出る
というようなときとなります。
ツーリングに出るのでオイルクーラーが必要かもという人もいますが、まずツーリングでも通常は必要ないといって良いと思います。
オイルクーラーとオーバークール
夏場にはオイルクーラーもそれなりの冷却効果があって良いのですが、冬になると逆にオーバークールという現象が出てしまうこともあります。
これは真冬などにいつまでも暖機できないという現象でバイクにはオーバーヒートと同様に良くない状態です。
バイクというのは温度が高すぎても低すぎてもダメということですが、通常メーカーはラジエターなどを使って計算した温度になるように設計をしています。
オイルクーラーを後付けすることでこの設計バランスを崩すということもよくあり、その結果エンジンにダメージをかえって残してしまうということもよくあります。
オイルクーラーよりもエンジンオイルなどのメンテナンスを確実に
上のように夏場などオイルクーラーは活躍する時期もありますが、逆にデメリットとなってしまう時期もあるということです。
ただエンジンオイルは重要ということは間違いありませんので、個人的にはオイルクーラーを後付けするよりもエンジンオイルなどを含めたバイクの温度を適切に管理するほうが有効的ではないかと思います。
- エンジンオイルの汚れのチェック
- エンジンオイルの粘度の調整
詳しくはこれらのページに解説していますが、エンジンオイルを適切に管理すればそうオーバーヒートを招くこともないかと思います。
オイルクーラーとオーバーヒートの予防法
エンジンオイルの管理とともにオーバーヒートを予防する方法はいくつかあります。
- 冷却液の残量の確認
- 冷却フィンが回転しているか確認
- ラジエターの汚れを清掃する
詳しくは上のページで解説していますが、これらの予防策をとっていくと真夏でもかなりオーバーヒートを予防することができるようになるかと思います。
オイルクーラーとサーモスタット
オイルクーラーをつけるとサーモスタットとのオイルの流れがどうなるのかよくわからないという人もいるかと思います。
オイルの温度によっても違ってくるのですが、
- エンジンオイルがある一定の油温を超えるとクーラーコアで冷却してエンジンに戻る
- 油温が高くない状態ではエンジン→サーモスタット→エンジンというように流れるようになる
サーモスタットでオイルが止まるとエンジンに焼き付けが生じますので、通常このように油温によってオイルの流れが変わるように調整できるようになっています。
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