オーバーヒートというのはエンジンにダメージが残る可能性もある1つの怖い現象です。
オーバーヒートの症状というのはいくつかありますが、今回はさらにオーバーヒートの前兆でどのようなものが多いのかについて解説をします。
この前兆の状態を知っておけば、適切なパーツの掃除などを行うことでその後のオーバーヒートを予防することもできます。
オーバーヒートのよくある前兆
オーバーヒートの前兆としてよくある前兆にはどのようなものがあるでしょうか?
列挙していきますと
- 水温計が急に高い位置を指すようになる
- 走行中に急にパワーダウンしたのを感じる
- 発進時や加速時エンジンからカリカリ、コロコロといった金属音がする
- 金属の焦げたような臭いがしてくる
- マフラー排気口から、白煙がうっすら出るようになる
- 停車後に、1~2秒など短い時間ではあるが爆発が続く
- アイドリングが不安定で、エンストしてしまう
というようなものがあります。
水温計のないバイクでのオーバーヒートの前兆を知る方法
水温計があるバイクであれば怪しいと思えばすぐにメーターを見れば良いのですが、空冷エンジンであればそのようなものはありません。
この空冷エンジンでおすすめしたいのは
- 油温計
- オイルクーラー
- サーモスタット
などの取付けです。
私のおすすめは油温計によるチェックです。
オーバーヒートの前には油温もやはり高くなります。
一般的には120度あたりがオーバーヒートの前兆といわれていますが、短時間であれば150度あたりまでになってもそのままオーバーヒートになることもありません。
ただ後述もしますが、バイクのメンテナンスを定期的にできていて、真夏に長時間の渋滞に巻き込まれることや無茶な走行をしなければそこまで心配するようなことでもないかと思っています。
オーバーヒートとまぎらわしいがオーバーヒートでないケースとは?
逆にオーバーヒートとまぎらわしいものの該当しないケースもあります。
- 急にエンジンがかからないときも出てくるようになった
- 電気系のパーツ摩耗によるエンスト、エンジンのパワーダウン
- オイル上がり、下がりによる排気口からの白い煙
オーバーヒートでなく電気系のパーツの寿命やその他のシリンダー内の不具合による別の原因でオーバーヒートを疑う人も多いのが実際のところです。
詳しくは上のページに解説していますが、オーバーヒートでないことも多いので参考にして欲しいと思います。
オーバーヒートの前兆から症状に移行したときの特徴とは?
まだ前兆のある状態であればとりあえずエンジンを止めることで対策となりますが、実際にオーバーヒートになればどのような症状が出るのかも知っておきましょう。
- アクセルを回しても加速しにくくなる
- アイドリングが不安定になって停車中に変な振動を起こすようになる
- シフトが硬くなる
- ノッキングが頻発する
と前兆から1つ進んだ状態になるというようにいえます。
もしオーバーヒートのこのような症状を出してしまってもあわてずにとりあえず停車させてしばらくエンジンを自然に冷やすようにしてください。
絶対にしてはいけないことはエンジンなどに水をかけて一気に冷やすことです。
高温になっている箇所と、一気に冷える箇所とが出てきて金属の膨張率で異常な差が出ることで、エンジン付近にヒビ割れを起こしてしまうこともあります。
このようになってしまうと膨大な修理費が必要となって、バイクの乗り換えをしなければいけないようになってしまいます。
バイクのオーバーヒートの前兆とその予防方法
そもそもバイクのオーバーヒートというのは特に水冷エンジンほど起きるものでもありません。
空冷エンジンであっても
- 真夏の走行をしないようにする
- 特に真夏の渋滞を避ける
- 必要のない山道を走らない
などに注意すればそうオーバーヒートになることもありません。
また重要なことは普段からのバイクのメンテナンスです。
これによってバイクのエンジンの温度を上がりにくくするようにできてオーバーヒートの確率を下げることになります。
具体的にして欲しい対策というのは
- 冷却液(クーラント液)の定期的な残量点検
- 冷却フィンの掃除を行う
- ラジエターの掃除で汚れを落とす
- エンジンオイルの残量点検と定期的な交換
です。
詳しくは上のページで解説していますが、バイクは面倒に思わずに定期的に掃除もしていかないと不具合の原因となります。
これはオーバーヒート対策だけでなく他の不具合の予防にもなります。
バイクは車検にただ出すだけでなく、ある程度勉強して余計なトラブルを最低限防げるようになっておきましょう。
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