バイクライダーにとって1つ怖いものとしてオーバーヒートという現象があります。
渋滞中であったり、無茶な走行をしたときにエンジン周辺の熱量が高くなりオーバーヒートにつながることがあります。
しかしオーバーヒートをよく知らないときにはその症状がわからないということもありますので、今回はオーバーヒートになるとバイクでどのような現象や症状が起きるのかについて解説をします。
バイクのオーバーヒートでの症状
オーバーヒート時にはいくつか典型的といっても良い症状があります。
列挙していきますと
- アクセルを回しても加速しにくくなる
- アイドリングが不安定になって停車中に変な振動を起こすようになる
- シフトが硬くなる
- ノッキングが頻発する
最初の2つはサーキットなどで熱ダレといわれる現象です。
熱ダレであればしばらくバイクを止めればその後普通に走れますのでそこまで心配しなくても良いです。
ただオーバーヒートは繰り返す回数によって車体にダメージが残ってくることもあって、オーバーヒートの回数は少ないに越したことはありません。
空冷と水冷でのオーバーヒートへの対処法への違い
オーバーヒートというのは冒頭でもいいましたが要するにエンジン付近の温度が高くなりすぎて起きます。
そのためたまにバイクを停車させて、さらにバイクに水をかける人もいます。
- 空冷エンジンであればラジエターなどに水をかけてはいけない
- どちらのエンジンでもエンジン付近に水をかけるとエンジン付近にヒビが入ることもある
というようになります。
オーバーヒート時にはエンジン付近が非常に高温になりますが、水をかけることでその箇所とその周りとの温度が急激に差が出るようになります。
そのために金属の収縮を招き、膨張している箇所とバランスが取れないようになってパーツにヒビが入るという現象が起きることもあります。
オーバーヒートでは自信がなければ停車させて待つということに徹するべきといえます。
オーバーヒートを起こしにくいバイクのエンジンとは?
空冷エンジンと水冷エンジンという言葉を聞いたことのある人も多いかと思いますが、ことオーバーヒートに限定すれば水冷エンジンのほうがオーバーヒートしにくいとなります。
空冷エンジンとは文字通りに冷却液でなく冷却フィンを使って風によってエンジン周辺の温度を下げる仕組みです。
たとえば渋滞など風が入らない状態などでは冷やす機能が十分でなくなりオーバーヒートの原因となりやすいわけです。
そのため水冷エンジンのバイクのほうがオーバーヒートを起こしにくいとなります。
また昨今の気候を考えれば毎年のように夏の気温も異常な温度になってきていて、バイクのそもそもの性能を超える気温になるようなことも予想されます。
そのため今後空冷エンジンの性能がアップしなければ、渋滞中のオーバーヒートの確率が上がるなどというようなことも予想されます。
個人的に特にこだわりがないのであれば水冷エンジンをおすすめしたいと考えています。
バイクのオーバーヒートを予防する方法
バイクのオーバーヒートは普段のメンテナンス不足によってエンジン付近の温度を許容範囲よりも高くさせてしまうということも実際多いです。
車検に出しているバイクでも該当する原因はありえますので、これらをしっかりと行うようにしてください。
下の処置を普段から行うだけでもかなりオーバーヒートを起こす確率を下げることができるようになるかと思います。
- 冷却液(クーラント)の残量点検
- 冷却フィンの掃除を行う
- ラジエターの掃除
- エンジンオイルの残量点検と定期的な交換
- 無茶な走りを特に夏場はしないこと
それぞれ詳しくは上のページで解説しています。
バイクのメンテナンスも面倒ですが、定期的に掃除を行うことは今回のオーバーヒート予防を含めてその他のバイクの寿命を伸ばすことにつながります。
バイクのオーバーヒートの症状とその後の影響
上でもいいましたようにオーバーヒートの症状を感じてその後すぐに停車させたりすれば大きなダメージはないようにしていけます。
オーバーヒートで起きる現象というのは
- パーツが熱で変形してしまう
- 金属が膨張してピストン、シリンダーなどが強干渉して損傷する
- ピストンやシリンダーヘッドが溶けて変形する
- パーツが熱で故障してしまう
などです。
そのためオーバーヒートの症状に気づけばなるべく早くエンジンを停止し、自然に冷やすように持っていく必要があります。
何度もオーバーヒートさせればこれらのパーツが機能を果たさないようになることもありますが、修理となればエンジンを分解する作業も必要となり、個人的には乗り換えするのと大差ない費用となってくると考えています。
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