バイクではオーバーヒートというのはライダーを悩ませる1つの現象ですが、その定義は意外と曖昧です。
あとで紹介しますが、バイクの不具合の症状で見分けるのも1つの方法ですが、温度でも見分ける方法も目安ではありますが存在します。
今回はオーバーヒートについて温度が何度くらいからという目安について紹介したいと思います。
水冷エンジンのオーバーヒートの目安の温度
水冷エンジンという言葉を聞いたことのある人も多いかもしれません。
簡単にいえばエンジンの温度を下げるには風、冷却液といわれる液体で冷ます方法が採用されています。
水冷エンジンは冷却液を使ったシステムで、その多くの車種ではメーターに水温計がついています。
水冷エンジンではこのメーターの水温計をチェックしていくとオーバーヒートを避けられる可能性はかなり高いといって良いです。
またことオーバーヒートについていえば水冷エンジンのほうが耐性はあるので、実際にメンテナンスをしっかりとしていけばそう心配するほどでもないといえます。
水冷エンジンでの水温計のオーバーヒートの温度ですが、
- オーバーヒートが疑われるのは120度あたりから
- 通常時は80~100度あたりが正常
というようにいえます。
水温計で100度を簡単に超えてしまうときの原因
水温計があるバイクでその温度が100度を真冬でも簡単に超えてしまうこともあります。
真冬となるとオーバーヒート以外にこの水温計の異常も考えられますが、
- 水温計かセンサーの不良
- 冷却液がすでに不足している
- ラジエターの汚れ
- 冷却装置内のエア混入
- ウォータポンプの不具合
- ファンモータの不具合
- サーモスタットの不具合
などバイクのエンジン冷却システムに不具合があるケースもあれば、水温計の不具合というように表示自体の故障もあります。
この場合にはもし本当に100度を超えていれば危ないので、すぐにバイクショップに持ち込むようにしてください。
原因を特定し、それを解消しなければいけません。
空冷エンジンでのオーバーヒートの目安の温度
では空冷エンジンについてですが、このケースでのオーバーヒートの温度はやや難しいです。
そもそも水温計がないので計測から難しいわけですが、
- 油温計では120度あたりがオーバーヒートの1つの目安
- 130度になればオーバーヒートがより強く疑われる
というようにまずいって良いです。
空冷エンジンでは
- 油温計
- オイルクーラー
- サーモスタット
をつけることでエンジン温度を計測できますが、私のおすすめである油温計での目安の温度を紹介しました。
油温計でも水冷エンジンと同じような温度である120~130度というのは1つの目安となってくるわけですが、短時間であれば150度などとなっても通常は問題ないことも多いです。
油温計などをつけることで神経質になってしまうこともあるわけですが、個人的には空冷エンジンでは油温計などをつけるよりもオーバーヒートの予防策をとっていくというほうが良いと思います。
オーバーヒートの温度と予防方法
バイクというのは適切なメンテナンスをしておけばそうオーバーヒートを起こさないようになっていますし、あとは季節や走行の仕方にも注意していけば良いです。
車検に出して、あとは点検をそうしないという人は注意して欲しいのですが、オーバーヒートを防ぐには下のような方法をしていくようにしなければいけません。
- 冷却液(クーラント液)の残量点検や適切な濃度での使用
- 冷却フィンの定期的な掃除を行う
- ラジエターの定期的な掃除で汚れを落とす
- エンジンオイルの残量点検と定期的な交換で汚れたものを使わない
これらは定期的に日常的に意識して欲しいことです。
それぞれオーバーヒート予防に直結する方法であるとともに、エンジンを含めたバイクの寿命を伸ばすことにもつながります。
あと走行方法としては
- 真夏の渋滞はなるべく避ける
- 無駄に峠道を走らない
といった走り方も重要となります。
特に空冷エンジンで油温計などがなく目安がわかりにくいバイクでは注意して欲しいと思います。
バイクでのオーバーヒートの前兆や症状
温度がわからないバイクでは自分である程度オーバーヒートの前兆を知っておくと同じように予防できることになります。
よくあるオーバーヒートの前兆というのは
- 走行中に急にパワーダウンする
- 発進時や加速時にエンジンからカリカリ、コロコロといった金属音がする
- 金属の焦げたような臭いがする
- マフラー排気口から、白煙がうっすら出る
- 停車後に、1~2秒など短い時間ではあるが爆発が続くこともある
- アイドリングが不安定で、エンストしてしまうこともある
オーバーヒートの前兆を感じる、あるいはすでにオーバーヒートが疑われるというときには基本的に対処法としてはバイクを止めてエンジンの温度を自然に下げるということだけとなります。
水を慌ててかける人もいますが、急激に一部のパーツの温度を下げて金属の膨張率でバランスがおかしくなってエンジンのヒビ割れを起こすこともあり、非常に危険な行為となります。
そのためオーバーヒートの前兆があったりすれば下手に何かしようとせずにまず止めることが必要となります。
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