ニュートラルというのは1速と2速の間にあり、その本来の使い方やなぜその位置にあるのかということが意外とわからないことが多いと思います。
今回はニュートラルの使い方について紹介したいと思います。
バイクのニュートラルはなぜ1速と2速の間にあるのか?
車と違ってバイクは1、N、2、3、4、5、6と不自然な形で途中に位置します。
Nからスタートして1、2、3と上がっていくようにしても良さそうなものですが、
- Nだけ蹴らないと入らないようになっている
- 走行中にNに間違えて入らないようにしている
- 減速していくときに2から1へいきなり入って転倒することを防ぐためにNが間にある
- 発進時に1、2、3と加速していくのに合理的な形にしている
ということでまったく理由がないわけでなく、あえて1と2の間にNをおいているということがいえます。
ただバイクでもロータリーミッションというものだとN、1、2、3、4、Nというような順番のものもあります。
信号待ちではニュートラルに入れるべき?
よく疑問になるのが信号待ちのときに
- ニュートラルに入れるべきなのか?
- 1速にしてクラッチを握っておく
どちらが良いのかということですがバイクの性能的にいえばニュートラルに入れたほうが故障は少なくなります。
信号待ちの時間の長さによって使い分けしても良いのですが、長距離を走るときなども考えるとニュートラルのほうが疲れにくいと思います。
1速でクラッチを握っていくときのデメリット
1速でクラッチを握ることがあまりに多いとクラッチハウジングというパーツが摩耗してくることもあります。
クラッチ回りのパーツ交換は高くつくことが多いのですが、このクラッチハウジングの交換も4万前後かかってくることもあります。
教習所ではニュートラルによる信号待ちなどは指導しないと思いますが、長く乗りたいというバイクではあまりクラッチによる信号待ちはおすすめしません。
「クラッチスプリングの不具合での症状!交換時期と費用も解説」
下り坂でニュートラルにするとギアが痛む?
下り坂でニュートラルに入れて惰性で走るときもあるかもしれません。
安全面ではあまりおすすめできないのですが、ニュートラルで下り坂を走っても特にバイクに損傷が出てくることもありませんし、ダメージが出ることもありません。
ニュートラルというのはタイヤといった駆動系とエンジンとが切り離された状態のことなので、下り坂で回るタイヤとエンジンとがバッティングしたりもないということになります。
下り坂をニュートラルで下りるのは危険な理由
自宅前が坂で早めにニュートラルにして下るという程度であればまったく問題ありませんが、山など長い下り坂をニュートラルにしたままというのは危険です。
- エンジンブレーキがきかないので制動距離が延びる
- ブレーキを使いすぎて故障して事故になることもある
ということでまずおすすめしません。
燃費的にはニュートラルのほうが良さそうに思うのですが、実はニュートラルというのは燃料が最も濃い状態なのでエンジンブレーキで坂を下りるよりも燃費は悪くなってしまいます。
ニュートラルは積極的に使ってバイクを長持ちさせる
上のようにニュートラルというのは主に信号待ちで使うことでクラッチハウジングなどの摩耗を防ぐ役割があるといって良いでしょう。
特に長い信号待ちではニュートラルは積極的に使っていったほうが良いかと思います。
教習所の指導内容がすべてではないので、バイクを大事にしたい人ほど実は間違いな指導内容を知っておくのは重要です。
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