バイクのフロントサスペンションとは簡単にいえば地面からの衝撃を吸収し、バイクやライダーに伝わる振動を抑える装置です。
フロントサスペンションも適度な間隔で点検を行う箇所があるんで、今回はフロントサスペンションの基礎知識とともに解説をしたいと思います。
バイクのフロントサスペンションの構造とは?
フロントサスペンションはスプリングだけでなくダンパーと呼ばれる減衰装置を備えています。
現在のほとんどのバイクではフロントサスペンションにテレスコピック式フロントフォークを採用しています。
これは筒状のパイプ内にスプリングとオイルとをセットして収め、この構造によって地面からの衝撃を吸収する仕組みです。
フロントサスペンションの構造の核といえるのはダンパーとスプリングです。
難しい話をしてもよくわからないかと思いますので、ごくごく簡単にこの2つの機能を説明しますと
- スプリングの伸縮機能
- ダンパー内のオイル粘性抵抗
この2つによって衝撃を吸収するようになっています。
排気量の小さなバイクではスプリング単体のフロントサスペンションとなっていることもありますが、スピードの出るバイクほどオイルも使うことで吸収力を増すようにしています。
粘性抵抗も難しいかもしれませんが、要するにネバネバしたオイルの特徴を利用して衝撃吸収力を増すということです。
フロントサスペンションの点検方法
上のようにオイルを使っている箇所なのでオイル関係のトラブルもありえますので、フロントサスペンションの点検は下のようなところを中心に行います。
- インナーチューブに傷や錆がないかの点検
- フロントサスペンションのダストカバーの上部からオイル漏れしていないか点検
- フロントサスペンション関係のアッパーブラケットとロワーブラケットのネジの緩みがないかの点検
- フロントサスペンションの感触が柔らかすぎないかなども確認
ダストカバーというのはホコリの侵入を防ぐカバーですが、この箇所からオイル漏れをしていればオイルシールといってパッキンのような役割を果たしているパーツの劣化などが考えられます。
すぐにバイクショップに修理依頼するようにしましょう。
フロントサスペンションの感触がおかしいときの原因とは?
何年もバイクに乗っているとフロントサスペンションの感触が柔らかくなるなど異常を感じることもありますが、このときには
- フロントサスペンションのスプリングが劣化している
- フォークオイルの劣化で粘性がなくなってきている
- フォークオイルの量が減少している
ということがよくある原因です。
いずれもフロントサスペンションの内部に対しての修理や交換が必要となるので自信のない人はバイクショップに修理依頼すると良いでしょう。
フロントサスペンションのオイル漏れを放置すればどうなるのか?
フロントサスペンションのオイル漏れがあってももうすぐ車検なのでもう少し待つという人もいるかもしれません。
オイル漏れの程度にもよりますが、通常すぐに何かのトラブルとなるというほどでもありません。
しかし
- スピードを出すと転倒をしやすくなる
- ブレーキのかけ方によってはロックしやすくなる
というようなこともあります。
ゆっくりと走れば事故などになる可能性は高くはないですが、車検前などであってもできるだけ早く修理に出すようにしていきましょう。
フロントサスペンションのオーバーホールとオイル交換の頻度
車検に出さないといけないバイクであれば2年に1度バイクショップに出すという人も多いかと思います。
そのときに合わせてフロントサスペンションの点検や修理などを依頼すればたいてい問題ないでしょう。
理想を一応いっておきますと
- フロントサスペンションのオイル交換は1年に1度
- オーバーホールは2~3年に1度、あるいはオイル漏れが見つかったときなど
というような間隔であればあまり深刻な事態は招かないといえます。
実際のところフロントサスペンションのオイルは平均4年ほど使用しているといわれていますが、そう大きな問題となりにくいともいえます。
オーバーホールは工賃もかなりしますが、2本で2~3万というようになることもあります。
ちなみにリアショックのオーバーホールは行うことを想定していないメーカーが多いです。
そのためショップに持っていても技術的にできないことも多く、受けてくれても他の業者に出すこともあります。
また期間も1ヶ月などかなり長くかかる作業でもあります。
通常ほとんどのバイクではリアショックのオーバーホールまでは行わないまま廃車を迎えることがかなり多いと思って良いです。
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