バイクではギアの摩耗などが起きてくればまれにギア抜けというような現象が起きるようになります。
ギア抜けでは原因もいくつかありますが、今回はまとめて解説したいと思います。
バイクのギア抜けとは?
ギア抜けという現象はどのようなものか具体的にはわからないという人が多いかもしれませんので、説明しておきます。
バイクというのは通常
- 1速
- ニュートラル
- 2速
- 3速
- 4速
- 5速
- 6速
というようなギア、シフトが設定されています。
一般的には1速と2速の間にだけニュートラルがあるというように認識している人は多いのですが、他のシフトの間にもニュートラルは存在しています。
これはたとえば4速と5速とが同時に回れば重大な故障につながるためですが、シフトチェンジをしたときに各シフト間でのニュートラルの状態でエンジンが回るようになる現象をギア抜けといいます。
つまりシフトが入りきっていないのにエンジンが回る現象を指すということです。
ギア抜けをしやすい車種もある?
ギア抜けというのは、車種によって特に起きやすいものもあります。
具体的にはいくつかの車種が該当するのですが、ここで特定するのは自主規制します。
このような車種を運悪く買ってしまったときにはシフト操作で慣れが必要となります。
- チェンジペダルの操作では最初にガクンと振動する箇所がニュートラル
- さらにそこからチェンジペダルをしっかりと操作することでシフトチェンジが確実にできる
ということで普通の車種よりもしっかりとシフトチェンジをしなければいけないというようにいえます。
オイル交換でギア抜けを防げる?
ギア抜けをするときにエンジンオイル交換が有効的ということを耳にすることもあるかもしれません。
しかしエンジンオイルを交換してもすでにギア抜けをすることを防ぐようにならないことが多いかもしれません。
オイル交換というのはどちらかといえばギア抜けしてしまうような状態になるのを予防するという意味であって、たとえば新車の段階から定期的にエンジンオイルの交換をしっかりとしていくことでギア回りの劣化を防ぐということになります。
ギア抜けがすでに起きていてオイル交換で改善するケースとしては
- オイルの粘度不足でギアのかかりが甘くなっている
- オイルが硬すぎてギアが渋い
というようにオイルが直接原因となっていてギア抜けが起きているというときとなります。
すでにたとえばギアが摩耗していてギア抜けが起きているようなケースでは今からオイル交換をしても改善されないことが多いはずです。
クラッチ操作によるギア抜け後の正しい対処方法
ギア抜けというのは頻発するようであればそこまで心配するほどでもありません。
急にギア抜けすれば不安になってしまう人もいますが、正しく対処すればその後普通に走っても問題ありません。
たとえばシフトアップでギア抜けをしてしまったと仮定すれば、以下のようにしてもう一度シフトアップをやり直すという形をとります。
- クラッチを切る
- シフトダウンをする
- クラッチをつなぐ
- クラッチを切る
- もう一度シフトアップをしなおす
ギア抜けをしてしまったシフトチェンジの操作前に戻って、再びシフトチェンジの操作をやり直すというようにします。
他にときどきギア抜けが出るようなときには
- エンジンブレーキの多用をやめる
- ギアチェンジの操作を今までよりも確実に行うようにすること
- サーキットでなく一般道で普通に走っているだけであればギア抜けを原因として事故にはなりにくいことを知ること
意識の持ち方、走り方を少し変えるだけでしばしばギア抜けが起きてもたいていは大きな問題とはなってこないはずです。
ギア抜けの修理方法
ギア抜けでも深刻なケースではギア回りのパーツの摩耗、劣化が起きているということになります。
ギア抜けが特に頻発するときにはこの摩耗などを疑い、修理やパーツ交換をするべきです。
- ギアの溝が摩耗して減っている
- ギアのドッグ穴の摩耗
- シフトフォークの摩耗
- シフトアームスプリングの摩耗
- シフトフォークガイドピンの摩耗
- ドライブシャフト、アウトプットシャフト、ギヤスプラインの摩耗
主なギア抜けではこれらのパーツの摩耗、劣化、破損が考えられます。
分解して、どのパーツが摩耗しているのか特定をし、その上で交換などを行いますので、結構工賃もかかります。
パーツ代もかかってくるので高額となってきますが、10万前後となるので注意が必要です。
上でもいいましたがギア抜けではエンジンオイルをしっかりと交換していくことでパーツの摩耗を遅くすることになります。
粘度の管理も含めてエンジンオイルの交換は面倒ですが怠らないようにしていきましょう。
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