バイクのコーナリングスピードは車よりも速いのか遅いのかなどよく質問されることもあります。
無理にコーナリングスピードを上げようとすれば事故につながるので危険ですが、バイクの構造的な観点からコーナリングスピードについて解説をしたいと思います。
コーナリングスピードと5つの要素
一口にコーナリングスピードといわれることが多いのですが、実際にはおよそ5つの要素に分けることができます。
減速、減速旋回、定速旋回、加速旋回、加速の5つですが、それぞれバイクと車とでは機能が違ってきます。
- 減速 車のほうが速い
- 減速旋回 車のほうが速い
- 低速旋回 やはり車のほうが速い
- 加速旋回 バイクのほうが速い
- 加速 やはりバイクのほうが速い
つまりコーナリングスピードにおいて初期段階では車が有利で、コーナーを出るときあたりからバイクの性能が勝るようになるということがいえるわけです。
コーナリングスピードと車体の性能以外の要素
ただ道の形状などもあって車体だけでコーナリングスピードが決まるわけでもありません。
その他にも要素があって
- 車両の種類
- 運転者の技量
- コーナーの傾斜、勾配、摩擦係数
このような環境のようなものも大きいといえます。
コーナリングスピードとタイヤの違い
コーナリングスピードについてはタイヤの違いも大きいといえます。
四輪
- タイヤの数が単純に多い
- コーナリングでの路面とタイヤとの接地面積が大きい
- タイヤ幅の限界がバイクよりもある
二輪
- タイヤの数が少ない
- コーナリングでの路面とタイヤとの接地面積が小さい
- タイヤ幅に限界がある
二輪ではタイヤのグリップ力を変えるのもタイヤの本数が少ないことからも限界がありますが、車ではこの限界を超えることもできます。
このようなタイヤの状況からもバイクのほうが不利といえます。
レースでのコーナリングスピードで車とバイクの性能を比べると?
コーナリングスピードをレースで比較するとサーキット、F1となってきますが、単純にコースレコードはF1のほうが速くなります。
この点からすれば上のような減速時、加速時とでそれぞれの有利、不利とがあるかと思いますが、バイクのコーナリングスピードは性能的には車よりも落ちると考えて良いでしょう。
バイクは直線では最強?
コーナリングスピードでは四輪に及ばないものの、直線や角度の緩いコーナーではバイクのほうが有利というように考える向きはかなり強いです。
このようにはたしかにいえますが、直線でも究極的にはバイクは四輪に及ばないというようにいって良いと思います。
お金を無限に使えるという前提ですが、
- 車ではエンジン重量を上げていくことができるが、バイクでは限界がある
- 大きなエンジンに変えてもタイヤの本数が少ないバイクではやはり限界がある
車体の大きさと重量への耐性という意味では車のほうが直線でも速くすることはできるというように考えて良いと思います。
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