バイクに熱湯をかけると寒い時期にはエンジンの始動性が良くなるという話を聞いたことのある人は多いかもしれません。
しかし熱湯の使い方を間違えればパーツを痛める原因となることもあります。
熱湯を使った正しいエンジンのかけ方
冬はエンジンがかかりにくいので熱湯を使うということも効果はあります。
- インテークに熱湯をかける
- 熱湯がエアクリーナー内に入らないように注意する
- ゴム類のものにも熱湯がかからないようにして劣化しないようにする
熱湯というのは当たってはいけないパーツもあるので意外と使うのは難しいです。
タイヤなどに熱湯がかかると変色して劣化してしまうこともあるので注意してください。
同時にお湯を沸かす時間も必要なのでそう使い勝手の良い方法でもありません。
そもそも熱湯でエンジンがかかりやすくなる理由とはどのようなものでしょうか?
熱湯によって吸気の酸素濃度を変えるというのがエンジンのかかりやすい原理なのですが、これは寒さが原因でエンジンのかかりが悪いというようになっているときにしか効果はありません。
後述しますが北海道など一定の気温を下回らないのにエンジンがかからないというのは気温でなく整備不良が原因でエンジンの始動性が悪いほうが圧倒的に多いです。
またインテークを温めるには使用方法の難しい熱湯よりもドライヤーを使うほうが簡単だと思います。
ドライヤーによるエンジンのかけ方の方法は
- ドライヤーをつける
- その温風をエアクリーナーに入れる
というようになります。
熱湯の液だれでパーツ破損を招く恐れがある人はおすすめしない方法となります。
熱湯を使わないでエンジンを簡単に始動させる方法とは?
上でもいいましたがエンジンのかかりが悪いというのは実際には気温でなく整備不良が原因ということが多いのです。
具体的な原因を列挙していきますと
- バッテリーの放電による充電不足
- プラグの劣化
- マフラーの詰まり
- キャブレターの汚れ
- エアクリーナーの汚れ
といったところになります。
特にエアクリーナーの汚れというのは車検のないバイクや原付で多いのです。
またすぐに清掃もできるのでやってみると特に問題なくエンジンがかかるようになることも多いはずです。
チョークを引いてエンジンがかかるのは熱湯は必要なし?
熱湯の前にチョークを引ける車種であれば、チョークで問題なくエンジンがかかるということもあるかと思います。
この場合は熱湯よりもチョークでエンジンをかけたほうが良いです。
チョークは毎日エンジンをかけるときに使っても問題ありません。
- チョークを引いてエンジンをかける
- 冬だとしばらくエンジンが暖まらないのですぐにチョークは切らない
- 走り出してしばらくすればチョークは切る
というように使います。
チョークを戻すのを忘れてしまうこともあるかもしれませんが、1ヶ月など長時間の忘れであればプラグがかぶるということもありますが、通常毎日冬にチョークを使ってエンジンをかけるだけであればプラグに悪影響も出てきません。
チョークでエンジンがかかるのであれば熱湯よりも安定的なエンジンのかけ方でおすすめできると思います。
バイクのエンジンを熱湯でかけるのは外国では普通?
バイクに熱湯をかけてエンジンをかけるのはロシアなど寒冷地でよく見かける光景です。
マイナス20度などともなると整備をしっかりとしていても低温でエンジンがかかりにくいといったこともあります。
ただ日本ではロシアのようにマイナス20度ともなる地域もかなり限られているかと思います。
その場合は上のように大抵が整備不良による原因があるわけで、無理やりに熱湯を使うのはかえってバイクを壊してしまう原因ともなりえることもあるということです。
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