クラッチを切ったつもりでも半クラッチのようになるということもあります。
このような状態ではいくつかの原因が考えられますが、よく原因といわれることで間違えているものもあります。
クラッチを切り切れないときにどこに原因があることが多いのかについて解説をしたいと思います。
クラッチ盤の摩耗でクラッチは切れないようになる?
まずしばしば今回のような症状で指摘されることが多いのがクラッチ盤の摩耗、劣化です。
ゼロとはいいませんが、クラッチ盤の摩耗ではクラッチがつながらないという症状がまず出るので切れないというときにはまず該当しないといっても良いです。
クラッチの調整でクラッチが切れないことを解消する
クラッチを切っても半クラッチのようになるときには調整がうまくできていないことが多いです。
ワイヤー式のクラッチはクラッチを引くことでクラッチが切れるようになっているのですが、これが調整不足によって切れないようになってしまうということがあります。
- レバー側
- クラッチ側
の両方から遊びをなくす調整をすることでクラッチは切れるようになることが多いです。
ただクラッチの遊びが変わるのでその後の操作感は多少変わるので、その点は注意してください。
エンジンオイルの粘度とクラッチが切れない
エンジンオイルの粘度に問題があることでクラッチが切れないようになることも多いです。
- オイルが硬い
- オイルの量を入れすぎ
これらの原因もクラッチが切れないことにつながります。
エンジンが暖まるとクラッチが切れるようになる
やや特殊なケースですが
- エンジンが冷えているときにクラッチが切れない
- 暖まるとクラッチが切れるようになる
というような状態もあります。
温度が関係するのでワイヤーなどに原因はなく、ギアのかみ合わせがうまくいっていないことが多いパターンです。
この状態で乗っているとギアに傷がつくので早めにオーバーホールをしたほうが良いパターンといえます。
エンジンが暖まるとクラッチが切れない
逆にエンジンが暖まるとクラッチが切れないようになるということもあります。
この暖まるとクラッチが切れないというほうが多いと思いますが、よくある原因は
- クラッチディスクの歪み
- エンジンオイルの粘度が合っていない
ということです。
クラッチカバーを開けることができるときには開けるとすぐに歪みがあるかどうかは実はわかりません。
プロでも他の原因を当ってみて一応交換してみて症状が改善するかで判断するというような感じになります。
放置期間後にクラッチが切れなくなった
放置期間が数ヶ月などやや長くなると、その後にクラッチが切れないようになるということもあります。
この原因はクラッチ板の貼りつき、固着です。
固着の取り方としては分解するのが良いのですが、やや乱暴ではありますが、
- ニュートラルに入れてバイクを押し、歩行速度あたりになるとシフトレバーを踏む
- 下り坂で1速でクラッチは切ったままで下る
どちらも何度かすると固着が取れるのですが、パーツを痛めることもあるのであまりおすすめしません。
他の不具合が出るのを避けたいときにはショップで分解してもらって解消してもらいましょう。
クラッチが切れない!その他の原因とは?
そこまで多くはないのですが、他にもクラッチが切れない原因はいくつかあります。
列挙していきますと
- クラッチプレートの熱による変形
- プッシュロッドの摩耗
クラッチプレートは変形するほどだと変色していることも多いです。
車種によってはエンジンオイルの投入口からこのクラッチプレートが目視できることもあるので、色を確認してみましょう。
焼けたような色をしているとクラッチプレートが原因でクラッチが切れないようになった可能性もあります。
プッシュロッドというのはクランクケース内にあるパーツですが、このパーツも摩耗や変形するようになることもあります。
基本的に交換するわけですが、あまり自信がなければショップに出すのをおすすめしたい箇所となります。
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