エンジンオイル交換時に関係してくるパーツにドレンボルトがあります。
交換のタイミング、あるいはボルトが外れないなどよく質問されることもありますので、今回はドレンボルトについてまとめて解説したいと思います。
ドレンボルトの交換はオイル交換ごとに必要?
エンジンオイルごとに交換するべきといわれるのはドレンワッシャーのほうです。
ドレンボルトはそれほどすぐに変形や劣化をするものでないのでそこまで高頻度に交換するべきパーツではありません。
ワッシャーはアルミ、銅など柔らかい素材で作られていて、締め付けることである程度つぶれるように設計されています。
つぶれることで密閉率を高めてオイル漏れをしないようにしていますが、ボルトはそのような構造ではないので頻度高く交換しなければいけないということでもないということです。
ドレンボルトの交換時期とは?
ドレンボルトというのはある程度しっかりとしているので廃車するまで使えるということも多いはずです。
あえてドレンボルトの交換時期といいますと
- 異常なトルクで締め付けて変形してしまった
- 緩めるときに六角の頭をつぶしてしまった
というようなときではないでしょうか?
締めつけが適性であればそう交換することが必要となるようなパーツでもないでしょう。
ドレンボルトが外れない!その外し方とは?
まれにドレンボルトが外れないという質問も受けるのですが、固着してしまっているということもあるかもしれませんが、それよりもよくあるのは
- 逆方向に回してしまっている
- 熱で固着しているのでドライバーでコツコツと軽くたたく
というようなところで改善するというケースです。
ドレンボルトを外すときに注意して欲しいのは緩めるつもりが逆に締めているというようになってしまっているときです。
寝ころび作業をすれば良いのですが、立ったまま作業をするときには逆に締めていないか確認してください。
ドレンボルトは反時計回りに回すことで緩めることができます。
下向きになっているので逆に締めていないかよく確認してください。
締めつけ過ぎればクランクケースの交換も必要となり4~5万ほど修理代がかかるようになってしまいます。
ドレンボルトがなめた!どうすれば良い?
締めつけているとボルトがなめるということもあります。
回り続けて止まらないというような状態となりますが、まずはそのなめたドレンボルトを外せるか試してください。
あとは
- タップドレンボルトに変える
- リコイルする
- ヘリサート加工をする
というような対処法があります。
リコイルというのはネジの山を再び作り直すということですが、費用と手間を考えればタップドレンボルトのほうが良いかもしれません。
ネットでもタップドレンボルトと検索すれば候補のものがいくつか見つかるはずです。
リコイルすれば4~5万かかってしまうこともあるのですが、オイルぱんが独立しているタイプだとそれだけ外して加工することもできるので、費用はより安くなります。
ヘリサート加工もオイルパンは外して行う作業ですし、垂直に加工もしなければいけません。
個人的にはヘリサート加工であればオイルパンを交換したほうが良いと思います。
ボルトを何とかしようとして頭がなくなってからショップに持ち込む人もいます。
しかしこの場合にはさらに手間がかかるようになりますし、工賃も高くなる可能性もあります。
ボルトがなめれば傷口を大きくしないうちにバイクショップに持ち込むほうが良いと思います。
ドレンボルトの締め付けトルクはどの程度にするべき?
トルクレンチがあって、締め付けトルクの数値もわかればそれで問題ありません。
しかしどちらかがなければ規定通りに締めることはできませんが、このときには指の感覚で締めていきます。
- 振動で緩まない程度に締める
- オイル漏れが起きない程度に締める
というのが正解ですが、トルクレンチをどの指で締めるべきというのは目安にしか過ぎません。
個々に指の力もかなり違います。
またドレンボルトというのは上のような曖昧な基準でだいたいで締めれば良いものです。
神経質に締め具合を探らないといけないパーツでないので、だいたいオイル漏れが起きない、振動で緩まないという程度で締めれば問題ありません。
ドレンボルトはサイズが合えば交換しても良いのか?
ドレンボルトはホームセンターなどにあるボルトでサイズが合えばバイクでも使えます。
ワッシャーのほうは銅、アルミといった締め付けることでつぶれる材質のほうが密閉率の関係で良いのですが、ボルトはサイズさえ合えば使えるといって良いです。
<スポンサード リンク>