バイクのCDIが故障したかもと思ったときに、その故障によってどのような症状が出てくるのか気になることもあるかと思います。
電気系の話なのであまり詳しくないという人も多いかもしれませんので、できるだけ簡単にわかりやすく故障時の症状について説明をしたいと思います。
CDIとは何?その役割とは?
CDIというのは正式には「キャパシタ、ディスチャージ、イグニッション」といわれる電気回路といえます。
シリンダー内で圧縮された混合気に適切なタイミングで点火し、燃焼するのが基本的な点火システムです。
現在のバイクはこの点火システムがCDI式とフルトランジスタ式とに分かれます。
そのためCDIというのはまずいえるのが点火によってエンジンを始動させるという役割を持つということになります。
点火の流れについては下のようになります。
- ACジェネレーターがCDIユニットに400ボルト程度までの点火エネルギーを送り込む
- CDIのコンデンサにそのエネルギーを整流して蓄える
- 点火タイミングになるとコンデンサのゲートが開き、イグニッションコイルの1次コイルに電流が流れる
とやや理科的な話になりますが、大まかな流れはこのようになります。
さらに簡単に話をしますとCDIでは事前に始動のために電気をためておき、いよいよ始動というときに一気にコイルに流すという装置ということになります。
この電流の流れによってエンジンが始動するようになります。
CDI故障での症状とは?
ではこのCDIが故障すればどのような症状が出てくるでしょうか?
少しややこしいのですがCDIの故障時の症状は1つではありません。
- エンジンが始動しなくなる
- 電気を流すタイミングが狂って一定以上の回転数までにしか達しなくなる
- アイドリングが不安定になる
- 走行中に急にエンジンが止まる
エンジンが始動しない、一定以上のエンジン回転数に到達しなくなるというのが主な症状となります。
ただ4つの症状もCDI以外のパーツ故障でも起こることもあるので原因が本当にCDIにあるのかの断定はできないといえます。
CDI故障の原因とは?
CDIというのも消耗品の1つと考えて良いです。
故障の原因もいくつかありますが、最も寿命を迎える原因となりやすいのが主に熱による故障といえます。
他には
- 余剰電流の流れ込み
- 想定しない電圧の流れ
といったものもあります。
これらによってコンデンサが故障してCDIが機能しなくなるということもよくあります。
CDIの故障と寿命や交換時期の目安
CDIというのは故障のパターンもいくつかありますが、寿命といえるほどのサイクルはありません。
バイクを廃車するまでまったく交換しないことも多いですし、3年ほどで故障するといったこともあります。
そのためエンジンがかからないなど症状に近いものが出てくれば交換するというようなパーツとなります。
CDI故障と交換への考え方
CDIはパーツ的に高い部類になるので、始動などがおかしいときにはテスターで確実に測定してから交換を決めたほうが良いです。
実際にはより安い別のパーツの故障ということもよくあるからです。
CDIを自分で購入したりして交換するような方法もありますが、確実にCDIの故障と断定できる材料がないときにはまだ交換しないほうが良いです。
エンジンの始動などにトラブルが出たときには特に原因が無数にあるので、費用でいえばショップに持ち込みテスターなど機械を使うほうが実は安くすむことも多いです。
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