暖機運転する、しないというのは比較的意見が分かれやすいところです。

インジェクション車だと暖機運転は必要ないという意見もあれば、やはり必要という考え方もあるわけですが、実際のところは暖機運転は必要なのかについて解説をしていきます。

 

インジェクションと暖機運転の意味

 

結論からいいますとキャブレター車でもインジェクション車でも暖機運転が必要かどうかとは直接の関係はありません。

暖機運転の目的や意味というのは

 

  • エンジンオイルがエンジン全体に行き渡るのを待つ
  • 暖機することでガソリン噴射時の霧化がうまくいくようにして、エンジンが不安定になるのを防ぐ
  • 暖機することでシリンダーとピストンの隙間をなくし、圧縮漏れをしないようにする

 

というようなものとなります。

つまりインジェクション車かどうかということと暖機運転とは直接関係がないということです。

 

インジェクション車でも暖機運転はするべき?

 

インジェクション車は最近の車種であったりとキャブレター車よりも新しい車種が多いです。

上のような3つの理由もそれほど必要なくなるような改良もされている車種も多いのですが、唯一暖機運転をするべき理由として残っているのがエンジンオイルの行き渡りを待つということになります。

この点でインジェクション車でも暖機運転はなるべくしたほうがエンジンの耐久性という意味で必要といって良いでしょう。

 

インジェクション車と正しい暖機運転の方法

 

ただ暖機運転といってもただ数分停車したままエンジンをかけてアイドリングさせて放置するというような誤った方法を行ってしまっている人も多いです。

暖機運転というのはアイドリングさせることではなく、逆にアイドリングをさせすぎるのも良くありません。

 

  • エンジンオイルは数十秒で回るのでアイドリングはそれまでで十分
  • チョークを引いて始動し、少しずつ戻す(完全に戻すことまでは必要ない)
  • ローギアにスムーズにシフトできる回転数ぐらいで落ち着くのを待つ
  • その後速度を落とし気味で走り始める

 

3分ほどゆっくり気味に走れば暖機運転は完了です。

エンジンオイルの回りと回転数の安定などを待つのがアイドリングの意味です。

イメージとしては30秒ほどで良いのでアイドリングさせて放置し、その後しばらくだけで良いのでゆっくりと走るという感じです。

特に急発進は避ければまず問題ありません。

発進したては近所迷惑もあるので速度を落とし気味くらいでちょうど良いという人も多いのではないでしょうか?

 

インジェクション車は始動性が優れていて暖機は必要ないと言われたら

 

インジェクション車はキャブレター車よりも始動性に優れているという特徴があります。

そのためバイクに詳しい人、あるいはショップの整備士からでさえも暖機運転は必要ないというように言われてしまうこともあります。

ただ

 

  • インジェクション車でもメンテナンス不要というわけでもないこと
  • デジタル制御にはなっていてもアナログ箇所もあること

 

からまったく暖機運転をしなくても何の不具合が起きないということもありません。

暖機運転をまったくしないことで長期的には

 

  • エンストしやすくなる
  • スロットルボディへのカーボンの蓄積と始動性の悪化
  • 燃費の低下

 

などは起きてくるようになります。

たしかに最近の車種は性能も上がっているのでまったく暖機運転しなくてもすぐに故障するということもないのですが、長い目で見ればエンジンの調子や状態、そして耐久性や寿命には微妙に影響してくることもあります。

大切に乗りたいバイクほど面倒ですが可能な限り暖機運転はするほうがまず良いでしょう。

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