バイクではフロントとリアと2つにサスペンションをつけて、地面からの衝撃を吸収する仕組みになっています。
フロントと比較して単純なシステムになっていることの多いリアサスペンションですが、構造や点検方法などについて解説をします。
バイクのリアサスペンションの構造
現在のバイクにおいては
- フロントサスペンションはテレスコピック式フロントフォーク
- リアサスペンションはスイングアーム式リアショック
というような形式を採用しているバイクが主流となっています。
そのため
- フロントサスペンションはスプリングとオイルとの粘性による衝撃吸収
- リアサスペンションはスプリングによる衝撃吸収
というような力を利用して衝撃吸収をするというようになっています。
リアサスペンションは2つの役割を持っていて
- ショックユニットには緩衝機能
- スイングアームによる懸架機能
というように衝撃吸収と車輪と車体とを結ぶ懸架機能を持つということです。
ただしリアサスペンション単独には懸架機能はなく、スイングアームによってはじめて可能な役割となります。
- フロントサスペンションは主に上下運動による衝撃吸収
- リアサスペンションはスイングアームの機能もあいまって円運動による衝撃吸収
ということで、前輪と後輪では衝撃吸収の方向性が違うというのもバイクの特徴でもあります。
リアサスペンションの点検方法
リアサスペンションでは6ヶ月ごと、6000キロごとなど一定間隔で点検をしていきますが、点検方法としては
- バイクを停車して体重をリアサスペンションにかけていきスムーズに作動すうかを確認
- 特にキコキコというように異音を出してリアサスペンションが沈むのは注意
- オイル漏れをしていないかの確認
というようにしていき、音と沈む感覚で点検するというようにしていきます。
リアサスペンションにおいてオイルは高い圧力で封入されていますので、突然かなりの量吹き出すことが多いです。
オイル漏れの跡や、今まさにオイル漏れをしていないかの点検も行うようにしましょう。
リアサスペンションの硬さの調整方法
バイクではリアサスペンションの硬さというのも比較的簡単に調整することもできます。
工具としてはフックレンチだけでリアサスペンションの調整ができることが多いのですが、
- リアサスペンションの下にあるアジャスターを見つける
- そのアジャスターを調整することでリアサスペンションの硬さ調整をする
というようにします。
- 二人乗りや重い荷物をよく載せるときにはリアサスペンションを堅めに
- コーナリングで車体を傾けやすくするにはリアサスペンションを柔らかめに
などとカスタマイズしていきます。
このリアサスペンションでもコンベンショナルタイプといって左右に2つサスペンションがあるタイプでは、左右のサスペンションの硬さ調整と同程度にすることが重要です。
あまり左右でバラバラの調整をしてしまうと車体のバランスが悪くなるので注意しましょう。
リアサスペンションのオーバーホールは無理?
フロントサスペンションではオイル漏れでオーバーホールというような話もしばしば聞くかと思いますが、これに対してリアサスペンションのオーバーホールというのはほとんど聞いたことがないという人も多いのではないでしょうか?
これにはいくつかの理由があって
- メーカー自体リアサスペンションのオーバーホールはもともと想定していないことが多い
- そのためバイクショップでもリアサスペンションのオーバーホールの技術を持っていないことがかなり多い
ということで通常廃車までリアサスペンションのオーバーホールをしないままということが多いのです。
ほとんどのバイクは廃車までリアサスペンションのオーバーホールをしなくても問題がないことが多いというのも原因と1つだといえるでしょう。
リアサスペンションの寿命と交換費用
リアサスペンションはほとんどの場合、あまり寿命などに注意しなくても構いません。
- 特定のバイクはオーバーホールを2年ごとなどバイクショップに相談しながら行う
- 20年は持つバイクが多い
ということで廃車するまでオーバーホールをするように想定しているバイクでも20年超は持つものが多いはずです。
リアサスペンションの交換というときには工賃だけでも25000円前後はしてくるのが相場ですが、慣れていない人は意外とトラブルを起こすこともあるのでバイクショップに依頼するほうが良い1つのパーツでもあります。
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