ウエイトローラーというパーツがバイクで使われていますが、その役割や最高速などとの関係性がよくわからないということは多いかと思います。
またウエイトローラーは劣化して重量が自然と軽くなってくることもあるのですが、今回はできるだけわかりやすくウエイトローラーについて解説したいと思います。
ウエイトローラーとは?その役割とは?
ウエイトローラーというのはその重量によって遠心力を働かせることで変速などが行えるようになります。
- ウエイトローラーがランププレートに沿って移動する
- それに伴ってプーリーが前に押し出される
- その出されたプーリーがベルトを押し上げていく
- ベルトがプーリーとフェイスの間を上がって広がり、反対側のトルクカムを広げてクラッチを回す
- クラッチが広がることでクラッチアウターを回して後輪が回る
ウエイトローラーについてもっと単純に説明しますと
- ウエイトローラーを軽くすれば加速は良くなるが、最高速に不利
- ウエイトローラーを重くすれば加速は悪くなるが、最高速には有利
というように押さえておくと良いです。
ちなみにウエイトローラーを重くすれば燃費が悪くなるというデメリットもあります。
最高速とウエイトローラーの関係性
最高速を上げるにはウエイトローラーを重くすることが必要ですが、それだけで最高速が簡単に上がるというものでもありません。
- プーリーの外径、ウエイトローラーの可動域
- トルクシャフト、ギア、センタースプリングの交換
- その他の駆動系全体のバランス
というようにウエイトローラー周辺は当然として駆動系全体のバランスを調整しないといけないということです。
ちなみにこの駆動系のセッティングや調整というのはキャブレターよりも整えるのに時間と手間がかかります。
一般的にはウエイトローラーを重めから徐々に軽くしていきどこで最高速が出るのかというように調整を段階的にしていきます。
そのためウエイトローラーを重くしただけでは最高速が上がらないということもよくあります。
ウエイトローラーを軽くするときの注意点
ウエイトローラーを軽くして加速を良くするということもありますが、重くするときと同様に駆動系全体のセッティングをしなければ効果が出ないことも多いです。
- チャンバーを交換するときにはキャブレターのセッティングも調整もしなければいけない
- 社外マフラーに交換するときも低速のトルクがなくなる
などにも注意しなければいけません。
また軽くするときには軽いものにしすぎれば中速以上で安定感がなくなることもよくあります。
特に車種でも重量が軽いバイクではあまり軽いウエイトローラーにはしないほうが安全上好ましいとなります。
ウエイトローラーを軽くするときも徐々に軽いものにしていくというのが一般的な方法です。
ウエイトローラーの重さをバラバラにするのはダメ?
ウエイトローラーは複数あるわけですが、その重さを変えるのであればすべての重量を統一したほうがまず良いです。
軽くする、重くする、とどちらにしてもウエイトローラーの中でも重いものだけが摩耗しやすくなります。
ウエイトローラーの重さを変えるときにはすべて変えるというのがまず一般的な方法といえます。
チャンバー交換でもウエイトローラーの交換も必要?
チャンバーを交換するということで出力アップを狙うときもありますが、チャンバーを変えると変速もノーマルから変えないと走らないこともあります。
チャンバーを変えればシリンダーに送る混合気の量も変えないといけません。
そのために
- キャブレターのセッティングをする
- ウエイトローラーを軽くしたり、数を減らしたり調整する
というようにします。
ウエイトローラーの数を減らせば燃費などに悪影響が出てくることもあるのであらかじめ知っておいて欲しいと思います。
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