タイヤといえば何でも同じというようにイメージする人も多いのですが、内部構造によっていくつかに分けることができます。
今回はしばしば質問を受けるラジアルタイヤについて解説をしたいと思います。
ラジアルタイヤとバイアスタイヤとの違いとは?
タイヤでは他にバイアスタイヤも有名で、その違いをまず比較してみます。
ラジアルタイヤ
- 放射線状(ラジアルに)にカーカスを並べ、それをケブラーやスチールといった材質のベルトで締めている
- タイヤとして柔らかくグリップ力のあるゴムを採用できる
- タイヤとしての耐久性に優れ、スポーツタイプのバイクによく採用されている
バイアスタイヤ
- カーカスの上にベルトを巻くが、カーカスに対して30度前後の角度で互い違いに巻く
- ベルトの角度によってタイヤの剛性が決まる
- タイヤ全体で路面からの衝撃を吸収するので走行中の衝撃は緩和されやすい
- スクーター、クルーザーによく使われるタイヤ
- 価格はラジアルタイヤよりも安いものが多い
この両者のタイヤの違いは端的にいえばカーカスといったタイヤの奥にある繊維の巻き方といっても良いです。
それによってタイヤの耐久性、衝撃吸収力が違ってくるというようになります。
性能としてはラジアルタイヤのほうが上といっても良いですが、乗り心地といた限った性能だけであればバイアスタイヤも捨てがたい魅力があります。
ラジアルタイヤとバイアスタイヤの寿命を比較!コスパが良いものはどっち?
性能以外にもタイヤとしての持ちはどの程度違うのかというのも重要なポイントとなってくるのではないでしょうか?
たとえばバイアスタイヤの寿命がラジアルの80%であれば、価格が80%であれば耐久性としては値段相応とも判断できます。
この点比較はかなり難しいのですが、あくまでも個人的な感想になりますが、
- ラジアルタイヤのほうが値段の高さ以上に長持ちすることが多い
- コスパとしてはラジアルタイヤのほうが良いことが多い
といっても良いかと思います。
ラジアルタイヤへの交換はやめたほうが良い?
ラジアルタイヤとバイアスタイヤの間でのタイヤ交換となると多少考えないといけないことも出てきます。
ラジアルからバイアスへの交換
- 車体重量があったり、出力もあるバイクではバイアスタイヤにするとグリップ不足になることもある
- タイヤ幅が大きいバイクでもバイアスタイヤだと設定できないこともある
バイアスからラジアルへの交換
- この交換はそこまで問題とならない
- ただし路面からの衝撃が変わるので車体の挙動に影響が出ることもある
- そのためケースによってはサスペンションの設定なども合わせて行う
どちらへの交換でも基本的にタイヤサイズは変えないほうが良いですが、それとともにバイクのスペックなども考慮しなければいけません。
サスペンションの調整など細かいところまで設定したほうが良いわけですが、タイヤ交換はこのようにバイアスとラジアル間だけでなく
- 同じラジアル、バイアス間のタイヤ交換でメーカーを変えるだけでも乗り心地が変わる
- タイヤサイズを変えればより大きな影響が出てくる
ということがいえます。
要するにどちらからのタイヤの交換でも設定を必要とするので、その上で乗るのであれば良いわけです。
ただ単にタイヤ交換をするだけであれば問題が出てくることもあったり、乗り心地に影響してくることも多いというようにいえます。
フロント、リアでバイアス、ラジアルを別にするのは危険?
珍しいところではフロント、リアタイヤをラジアル、バイアスとで別々にするという人もいますが、これもやめたほうが良いです。
- 前輪と後輪タイヤのバランスが崩れる
- 前輪と後輪のタイヤの曲がり方が違うのでコーナリングなどで危険になることもある
というデメリットや危険性があるからとなります。
- ラジアルタイヤはタイヤをつぶして滑らせることで曲がる
- バイアスタイヤはタイヤを傾けることで曲がる
というような違いがありますが、それぞれ曲がり方や程度が変わります。
そのため高速走行でのコーナリングでは前後輪のバランスが悪くなり転倒率が高くなるといったようなことも出てくるわけです。
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