ブレーキパーツの1つにマスターシリンダーがあります。
マスターシリンダーも走行距離によって劣化してくるわけですが、その対処法の1つにオーバーホールがあります。
今回はマスターシリンダーのオーバーホールでよくある質問についてまとめて解説したいと思います。
マスターシリンダーのオーバーホールは金属は使ってはいけない?
マスターシリンダーでよくあるのは錆です。
同時にキャリパーも錆が出ているようなケースも多いわけですが、問題は錆の取り方です。
このような箇所の錆の取り方としておすすめはナイロンブラシでこするという方法です。
- 真鍮ブラシだと金属なので傷がつく
- 歯ブラシなどでは柔らかいので錆が取れない
というようになります。
シリンダーに穴が1つしかない車種もある?
マスターシリンダーのオーバーホール時にシリンダーの穴が1つしかないことに気づくこともあります。
ほとんどの車種は2つの穴がありますが、考え方としては2つあります。
- 車種によっては穴が1つしかもともとないタイプもある
- 1つの穴が詰まっている
穴を探すときにはブレーキオイルを捨てて、タンク側から見るほうが確実です。
カバーや蓋のようなものがあるので、それを開けても穴がないというようなときには詰まりが考えられます。
その場合には細い針金で貫通させて、その後パーツクリーナーなどで清掃すると良いでしょう。
マスターシリンダーのオーバーホールが必要なケースとは?
マスターシリンダーのオーバーホールでは費用もそこそこかかるので、特に問題がなければ本来しなくても良いこともあります。
ただ難しいのはマスターシリンダーの不具合が起きているのかがわかりにくいこともあるということです。
- ブレーキの引きづりがある
- ブレーキがかくかくする
- ブレーキがスカスカする
- マスターシリンダーのブーツ箇所にオイル漏れ
代表的な症状としてはこのようなものがあります。
ただすべてでいえるのですが、ブレーキを分解しても実はマスターシリンダーは何も問題なかったということもありますし、別のブレーキ箇所に不具合が出ているというようなこともあります。
一般的にブレーキの引きづりがあれば
- キャリパーの故障
- ブレーキパッドの故障
- ブレーキディスクの歪み
といった原因がよく該当しますが、マスターシリンダーの故障でも同じ症状が起きる可能性もあるという程度になります。
多くの場合は上のようなパッドの修理をすれば症状が消えるわけですが、それでもまだ引きづりが出るときにマスターシリンダーを疑うというような形になります。
マスターシリンダーに故障があるかどうかの見極め方法としては
- ホイールにローターをセットする
- ベアリングのないバランサーにそれをセットする
- その状態でマイクロメーターで振れをチェックする
これで異常が出ればホイール、ローター、ベアリングに異常がないとなるので、マスターシリンダーなどにも異常がありえるというように判断できます。
マスターシリンダーのオイル漏れとオーバーホール
マスターシリンダーのブーツ箇所にオイル漏れの跡があるときもオーバーホールを行います。
ただこのようなケースでもキャリパーにオイル漏れの原因があることもありますので、マスターシリンダーが故障しているとは必ずしも断定できません。
マスターシリンダーのオーバーホールの費用相場はどの程度?
マスターシリンダーのオーバーホールの費用についてですが、思うほど高くなりません。
- 工賃 3000円前後
- マスターシリンダー代 2000円前後
- オイル代 1000円前後
というような感じだと思います。
ただ個人的にはキャリパーも同時にオーバーホールや清掃などもしたほうが良いかと思いますが、そのときにはさらに数千円程度は見ておくと良いでしょう。
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