冬眠前や後にはエンジンオイルの交換をしたほうが良いというような話を聞いたことのある人も多いかもしれません。
いろいろな意見を聞くこともあるので前後のどちらが正解なのかよくわからないこともあると思いますので、今回は冬眠とエンジンオイル交換のタイミングについて解説をしていきます。
冬眠後にエンジンオイル交換をする理由とは?
エンジンオイルというのは紫外線でも劣化していきますが、ただ放置するだけでも防錆能力は落ちていきます。
冬眠では3ヶ月といった期間放置するわけで、その間もエンジンオイルは劣化していくことになります。
そのため冬眠後にエンジンオイル交換するべきという場合には、この冬眠期間中のエンジンオイルの劣化を踏まえて、どうせ劣化するので冬眠後のバイクに乗る前にエンジンオイルの交換をすれば十分という考え方になります。
冬眠前にエンジンオイル交換をする理由とは?
では逆に冬眠前にエンジンオイルの交換をするべきという意見もあるわけですが、この根拠はどこにあるのでしょうか?
エンジンオイルは通常冬眠中も抜かないので車体内に残されたままです。
エンジンを潤滑するオイルですので、すでに劣化してしまったエンジンオイルを残したまま冬眠をすれば防錆能力がないまま放置することに等しいです。
そのため劣化しているエンジンオイルのまま冬眠をすればエンジンなどに錆が出るというのが冬眠前のエンジンオイル交換の根拠となります。
冬眠前VS冬眠後!どっちにエンジンオイル交換はするべき?
このエンジンオイル交換と冬眠とのタイミングの話はずっと昔から議論されてきたことですし、結論からいいますとどちらも正しい意見です。
というのもどちらにもいえるのが交換直前のエンジンオイルの劣化度合いで決めるべきということだからです。
下のページにも解説していますがエンジンオイルというのは走行距離とともに経過時間によっても劣化していきます。
- 走行距離 3000キロごとに交換
- 経過時間 6ヶ月ごとに交換
というのがエンジンオイル交換の目安となります。
たとえば冬眠直前に前回のエンジンオイル交換から300キロしか2週間程度で走っていないというときには3ヶ月の冬眠期間と合計しても6ヶ月には到達しません。
そのためこのようなケースでは冬眠後にエンジンオイル交換をすれば良いとなります。
逆に前回のエンジンオイル交換から走行距離2700キロ、経過時間5ヶ月が経過していれば冬眠前に交換するべきとなります。
要は冬眠前と後のどちらでエンジンオイル交換をするべきかという判断基準については
- 走行距離が前回のエンジンオイル交換から3000キロに到達しているかどうか?
- オイル交換をしてからの経過時間と冬眠期間とを合計して6ヶ月を超えるかどうか?
この2点で考えるべきということです。
そのため冬眠の前後どちらもエンジンオイル交換のタイミングとしては正解になりえるということです。
エンジンオイル交換の他のバイク冬眠方法のポイント
冬眠後にエンジンがかからないようになるといったトラブルも起きることがあるので、オイル交換以外にも注意したいポイントがいくつかあります。
- シートをかける
- 湿気の多いところでは車体の錆を防ぐために毛布をかけてその上にカバーをする
- バッテリー上がりを防ぐためにマイナス端子だけ抜いておく
- ガソリンもタンクなどから抜いておく
- ブレーキやクラッチの固着を防ぐためにときどき軽く動かす
ガソリンを抜くのはキャブレターなどの劣化を防ぐためです。
燃料コックのある車種では比較的簡単にガソリンは抜けるのですが、コックがなくても手動で抜く方法を使っていきます。
詳しくは上のページで解説していますので、面倒ですがガソリン回りのパーツ劣化を防ぐ意味でも行ってから冬眠をして欲しいと思います。
冬眠中にアイドリングさせたほうが良いのか?
冬眠中にバッテリーの維持のためにアイドリングさせたほうが良いというように聞くことのある人もいるかもしれませんが、アイドリングしても充電される車種というのはほとんど存在しません。
このページにも紹介していますが、始動の分だけかえって発電量のほうが多くなるので逆にバッテリーの充電を減らしていくことになります。
もしマイナス端子を抜くのでなければバッテリーの冬眠中の保護ということであればバイクを30分ほど走らせるようなことが必要となります。
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