キャブレターにはファンネルというパーツがあります。
その効果がよくわからない、また車検での検査項目に含まれるのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか?
今回はファンネルについてよく質問のあることをまとめて解説したいと思います。
ファンネルの効果とは?
キャブレターには空気が入るようになっていますが、その入り口というのはデコボコになっていて、入り込む空気が乱気流になってしまいます。
ファンネルというのはこのような乱気流になるのを防ぐような役割を持ちます。
- ファンネルの周りにある空気を効率的に一気に吸い込むようにする
- 高速向き、低速向きの空気の流入となるように調整している
キャブレターには空気とともにゴミも入るのですが、このゴミはエアクリーナーで入らないようにします。
ただこのエアクリーナーによっていくらかは空気の流れを妨げられてしまうのですが、ファンネルはこの空気の流れの量を増幅させることでカバーするような役割もあります。
ファンネルも形がいろいろとありますが、
- 高速向きは太く、短いファンネル
- 低速向きは細く、長いファンネル
というような違いもあります。
雨の日にファンネルは危険?
雨が降るとファンネルは中に水が入るのではと不安になるかもしれませんが、通常の雨であればまず問題とならないことが多いです。
ゲリラ豪雨ではファンネルから状態が悪くなるのは確認しています。
雨が入ることでエンジンストップが急に起きるようになることもあります。
かえってファンネルを何かで覆うことで空気が入りにくくなりエンジンの状態が悪くなるほうが問題です。
ラムエアフィルターといったファンネル専用のエアフィルターをつけておくと雨でも特に問題はありません。
ファンネルはゴミが入りやすい?
結論からいいますとファンネル仕様にすればゴミは入りやすくなります。
結果としてピストンなどに傷が入ったりするのでエンジンの寿命という観点であればファンネルはおすすめできません。
エアクリーナーがない状態でファンネル仕様にしているとエンジンの始動時に周囲にあるホコリを吸い込むようになります。
意外と走行中はホコリの吸い込みはないのですが、ガソリンタンクなどでカバーされているのもその理由です。
エンジンの寿命はかなりの確率で短くなるので、ファンネルであればパワーフィルターのほうが良いでしょう。
ファンネル仕様でも車検に通るのか?
フェンネル仕様では車検に通るのか心配になるかと思いますが、実際はそこまで心配しなくても良いです。
- ファンネルにフィルターがあれば車検に通ることが多い
- ファンネルをスポンジで囲んでおいても通ることもある
- キャッチタンクでも車検に通ることもある
- ファンネルとプローバイの大気開放は通らないことがかなり多い
ただし車検では都道府県とともに検査官によっても検査基準が若干違ってくることもあります。
上の内容はあくまでも傾向ではありますので注意はしておいてください。
レースのバイクはファンネル仕様?
レースを見ているとバイクはファンネル仕様となっているのですが、これはレースが終わればすぐにエンジンを分解しても良いからです。
最悪そのレースが終わればエンジンを廃棄するわけで、そのためにシビアなタイムを狙うためにファンネル仕様にしているわけです。
街乗りではアスファルトでもホコリはかなり多いので、エアクリーナーなしでのファンネルというのはまずおすすめしません。
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