クランクシャフトでは芯出しとともにバランス取りという作業を検討することもあるかと思います。
芯出しについてはレース走行をよく行うバイクの他はあまりする必要もないということですが、バランス取りはどの程度必要性があるのでしょうか?
バランス取りについてよくわからないという人にもなるべくわかりやすく解説したいと思います。
クランクシャフトのバランス取りとは?
エンジンチューンの手法の1つでもあるバランス取りですが、そもそもクランクシャフトはメーカー出荷時にかなりの精度で点検されているのでそこまでバランス取りに必要性を感じないという人も多いのではないかと思います。
ただクランクシャフトのバランス取りというのは
- コンロッド
- ピストン
まですべて含めたクランクトータルとしてのバランスを調整すると意味で行われることが多いです。
コンロッドとピストンも気筒数だけあるわけですが、それぞれの重量なども微妙に差が出てくるものですが、これを合わせることでバランス取りになります。
特にカスタムをしたときにはこのクランクシャフトのバランスが崩れてしまうことも多いのですが、カスタムをしていなければそう必要性のある作業でもありません。
メーカー出荷時のクランクシャフトのバランス取りはどこまで行っているのか?
一応メーカー出荷時にもバランス取りというのは行っていますし、通常はそれで十分です。
- バランスも取る
- シャフトの曲がりもチェックする
ということで間違いはありませんが、その最終的な確認はあくまでも基準値以内かどうかということになっています。
ゼロではないわけですが、出荷時には一応基準値以内であるというような保証の仕方となります。
その後、個体差もありますし、走り方やさまざまな条件によってバランスが崩れてくるということもなくはありませんが、ほぼすべてのバイクは基準値内のまま廃車や手放す時期になるというようにいえます。
クランクシャフトのバランス取りの効果とは?
ではクランクシャフトのバランス取りを行ってどのような効果があるのでしょうか?
- アイドリングがスムーズになる
- 高回転までがスムーズになる、早くなる
- 無駄な振動による回転のロスが少なくなる
というようなところがメリットといえます。
ただし上でもいいましたし、後述もしますが不具合が起きているなどエンジンの調子が悪くなければそう効果も体感できません。
クランクシャフトのバランス取りが必要なバイクとは?
芯出しでもいえることですが、通常ほとんどのバイクではこのバランス取りも行う必要はないといえます。
あえてバランス取りを行うとエンジンの調子が良くなるバイクといえば
- レース走行をよく行う
- カスタムを繰り返す
- クランクシャフトで不具合がすでに起きている
というような場合に限られるといっても良いでしょう。
通常は廃車まで特に行う必要もない作業といえます。
一般のバイクでのクランクシャフトのバランス取りの考え方
レース走行であればかなりシビアなバランス取りを行う必要がありますが、一般のバイクであればそこまでまず気にする必要もありません。
基準値以内かどうかでまず判断するべきで、万一不具合が出ればバランス取りをするべきかどうかという程度で良いといえます。
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