バイクでは略してチャンバーというパーツがあります。
よくマフラーの役割と混同されるのですが、またマフラーの機能とは違います。
チャンバーの修理も必要となることもありますが、そのときの対処法などについても解説したいと思います。
チャンバーとは?
チャンバーというのは正式にはエキスパンションチャンバーといわれます。
燃焼ガスの圧力波を膨張室で増幅し反射させることで排気ガスを効率良く引き込み、混合気を押し戻す役割を果たします。
つまりパワーを出すために重要な機能をするのがこのチャンバーの意味といえます。
バルブ機構を持たない2ストエンジンでは、せっかく吸い込んだ混合気が排ガスと一緒に出ていくようになりますが、これを防ぐのがチャンバーの役割というわけです。
チャンバーとマフラーは違う?
チャンバーとマフラーの違いがよくわからないという人も多いかと思いますが、
- チャンバー 2ストエンジンのマフラーを指す
- マフラー 排気系の総称
つまりチャンバーというのもマフラーの1つということになります。
チャンバーの清掃方法とは?
チャンバーにはカーボンなどがたまり汚れてくるのですが、パワーが落ちる原因となることもあります。
チャンバーの清掃はいくつか方法があるのですが、ショップでも行う方法は焼くということで、温度によってカーボンを除去してしまうことです。
- ペール缶、焼却機の中にチャンバーを入れる
- 木くず、紙くずなども一緒に入れる
- くずに火をつけて1時間ほど焼く
- その後チャンバーを木槌などで軽くたたきカーボンを落とす
というような方法で清掃ができます。
よくいわれるのが洗剤を使って洗うという方法ですが、意外と取れませんのでおすすめしません。
ただ焼くという清掃方法も完璧でなくて、焼くことでチャンバー表面の防錆効果がなくなるので、再塗装しなければいけません。
このようにチャンバー清掃は意外と手間がかかるので交換してしまうという人もいるくらいです。
チャンバー交換の費用はどの程度?
チャンバー交換をすれば2~3万というようになることが多いと思います。
パーツ代と工賃を含めてこのような値段になることが多いはずです。
チャンバー交換後にキャブレター調整も必要?
チャンバー交換後に混合気の濃さが変わることもありえるので、同時にキャブレターのセッティングをし直すことも必要となることもあります。
- アクセル全開付近の調整をする
- キャブレターのフロートカバーを外してメインジェットを交換
というような調整となることもあります。
外車でもマニアックな車種だとこの調整の情報が少なく難しいこともありますが、国産車であればそう難しくもありません。
チャンバー交換前にこのキャブレターセッティングの必要性についても聞いてから行うと良いと思います。
チャンバー形状と特性
チャンバーというのはつちのこのような形をしていますが、車種によっても微妙にその形状は違います。
このチャンバーの形状によっても出力に影響があるのですが、簡単にまとめますと
- 細長い形状のチャンバーほど出力特性が高速型になる
- 短いチャンバーほど低速トルクが増えて低速型になる
というようになります。
チャンバー交換のときに形状や出力で迷えばこのポイントを押さえて選択するようにしていきましょう。
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