バイクではステムベアリングというパーツがあります。
ハンドル操作に関するパーツで、このステムベアリングが劣化してくるとガタが出てくるようになります。
ステムベアリングの損傷や劣化が出ているかどうかはなかなか見分けは難しいのですが、今回は正しい劣化の見極め方法と工賃などについて解説をしたいと思います。
ステムベアリングの劣化時の症状
ステムベアリングが劣化しているときには
- ハンドルを左右に振ると引っかかりが出る
- 走行していて段差の上を走る、ブレーキをかけるときにカツンとハンドルに衝撃が出る
- 低速時にまっすぐ走るのが難しいと感じる
- 直進時にフラフラする
というような症状が出てきます。
ただし普通に走っていて症状を感じるのはまれで、特に初期段階では前輪を上げた状態でないと判断できないことが多いです。
ステムベアリングの劣化をより正確に把握するには
- センタースタンド、ジャッキによって前輪を浮かせる
- ハンドルを左右に振る
- ハンドルに引っかかりがあるかどうかを体感してみる
というようにしていきます。
この引っかかりは感覚的にコツコツという微妙な音が出たりしていきますが、これをハンドルの引っかかりと表現します。
このハンドルの引っかかりがきつくなれば、真っ直ぐ進むのもやや困難になったりもしてきます。
ハンドル操作の不具合とステムベアリング以外の原因
ハンドルが直進時に異常というときにまず疑われるのがステムベアリングですが、その他にもタイヤの偏摩耗もあります。
ステムベアリングの交換となると後述しますようにやや大変ですので、先にタイヤの摩耗が異常になっていないかもチェックしておきましょう。
ステムベアリングの交換時期、年数
ステムベアリングは走行距離が多いということだけでなく、駐車や保管方法が良くなくても早く劣化してくるようなこともあります。
特に屋根がない駐車場であればステムベアリングが走行距離がなくても劣化してくる可能性は高いです。
ただ普通にバイクを使っていればステムベアリングは定期的に交換しなければいけないものでもないです。
通常は5~6万キロは特に何もしなくても問題の出にくいパーツで、6万キロほどでステムベアリングの交換というよりもグリスアップをするだけでハンドル操作の不具合は解消されるということが多いです。
ステムベアリングのグリスアップ
グリスアップするにしても定期的にするというほどでもありません。
ハンドル操作にやや不具合が出ればそのときにやれば十分でしょうし、5万キロごとなどと自分なりにグリスアップの時期を決めてもあまり問題は出ないと思います。
このステムベアリングのグリスアップで使うグリスですが、その種類もそこまで神経質になるほどでもありません。
- 万能グリス(リチウムグリス、ウレアグリス)
- シリコングリス(ゴム部品が近くにある車種ではおすすめ)
- シャシーグリス
などでも良いのですが、耐水性のあるものにしてください。
あまり粘性のないものは雨などで流れてしまうので向いていないといえます。
またシリコングリスはゴム部品への攻撃性がなく優しいので、近くにゴムのある場合にはシリコングリスが適しています。
ステムベアリングの交換とその工賃
ステムベアリングは上のようにそこまで交換を必要とするパーツでもありませんが、どうしてもグリスアップなどで対応できず交換するしかないというようなこともあります。
このときのステムベアリング交換の工賃ですが、意外とかかることが多いです。
- ホイールを外す
- ブレーキキャリパーを外す
- フロントフォークを抜く
- ハンドル回りを外す
というような手間のかかる作業であるのがその原因です。
相場としては15000~20000万前後というようにいって良いでしょう。
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