エンジンの始動においてスターターリレーは重要な役割を果たしています。
しかし突然エンジンがかからないようになる、セルモーターが回らないようになるというようになることもありますが、エンジンの始動にはスターターリレー以外のパーツも使われていて実際にどのパーツが故障しているのかは判断が難しいところもあります。
今回はスターターリレーの故障の症状などについて解説をしたいと思います。
スターターリレーの役割とは?
まずスターターリレーの役割について説明します。
通常のバイクの始動で使われるセルモーターというのは大きな電流を必要としますが、そのためにスターターリレーが必要となります。
スターターリレーはバッテリーとセルモーターとの間に設置されています。
セルスイッチを押すことで作動するようになっていますが、電磁石で開閉する仕組みになっています。
- スイッチを押して一次側に電気を流すと電磁石が動く
- その電磁石の動きによって二次側のスイッチの鉄粉が動きオンになる
- オフ時には逆の動きをする
というような作動をします。
スターターリレーの故障時の症状と判断基準
スターターリレーが故障すればまずエンジンが始動しなくなります。
ただ冒頭でもいいましたがエンジンの始動に関してのトラブルでは原因がいくつも考えられるので、確実に症状でスターターリレーの故障が原因であるというように特定することは困難です。
そのため一般的にはテスターを使ってスターターリレーの状態を確認します。
テスターで点検するときには
- 一次側の電磁石の抵抗値
- 二次側の貫通
と2つを測定します。
- 一次側の電磁石の抵抗値がゼロならショートしている、∞ならば断線している
- 二次側は作動していないときには∞が正常で、動作させればゼロになれば正常
というように見ます。
スターターリレーのカチカチという音はするが始動しない
セルスイッチを押すとカチカチと音はするもののエンジンが始動しないということもあります。
このカチカチという音はリレーの作動音であることが多いのですが、カチカチという音がするのでリレーが正常とは断定できません。
一次側か二次側にテスターで異常があっても音だけはすることもあるからですが、やはりテスターで判断するのが確実です。
スターターリレーのジジ、カチという音がしてエンジンがかからない
カチカチという音でなくジジ、カチという音がしてエンジンが始動しないということもあります。
音がするのでどうしてもリレーの故障が疑われることも多いのですが、この異音がするときにはどちらかといえばバッテリーの劣化に多いケースです。
放置期間が長くバッテリー劣化したときにもこの音がすることもありますが、対処法はバッテリー交換となります。
バッテリーの接触に注意して(汚れやゴミがあれば飛ばしてからつける)みてください。
エンジンの始動トラブルとリレー以外の原因
ではエンジン始動で他にどのような原因が考えられるのかですが、
- プラグの火花が飛ばない
- バッテリーの劣化
- ヒューズの故障
などはよく似た症状を出すといえます。
スターターリレーの故障でない症状とは?
車種によっても多少は違うのですが、以下のような症状を出すときにはスターターリレーの故障でない可能性は高いといっても良いです。
- ヘッドライトは始動時につく
- スターターリレーのカチカチという音は一応する
カチカチという音がしても上のようにリレーのテスター数値が異常であることもありますが、確率としてはリレー以外に故障などがあってエンジンが始動しないことが多いといっても良いです。
スターターリレーの故障が疑われるときの点検方法
テスターがないときにはスターターリレーを飛ばして接続してみてそのときの動作を確認するという方法もあります。
具体的にはバッテリーとセルモーターとを直接つなぐようにするのですが、セルがこれによって回るのであればリレーの故障が強く疑われるということになります。
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